Major Writings of Kei Ehara

江原慶(えはら けい)氏の著述目録。1987年生まれ。2010年東京大学経済学部卒 2015年同大学博士課程修了 2015年3月 資本主義的市場と恐慌の理論 で経済学博士。大分大学経済学部准教授を経て 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。東京大学経済学部で「経済原論Ⅰ」経済原論Ⅱ」を担当。ここではresearch map及び東京工業大学リサーチリボジトリでの江原氏自身による開示をベースに、ネット情報を加え取捨してまとめた。

Kei Ehara's Website

江原慶 enpedia
江原慶 booklog
CiNii 江原慶(著者)
CiNii 江原慶(タイトル) 書評および書評へのリプライなど


単著 マルクス経済学の脱成長論-蓄積・株式・貨幣をめぐってー 政経研究時報27-1  2024/06   10-11

報告 脱成長論のマルクス経済学的検討 公益財団法人政治経済研究所現代経済研究室研究会報告 2024/03/25


単著 マルクス価値論を編みなおす 桜井書店 2024/02

単著 脱成長貨幣論ーF.ソディの貨幣論の批判的検討を通して Commons(東京工業大学 未来の人類研究センター)Vol.3   2024/02 


共著 With Akihito Imai, The Japanese history of Marxian value-form analysis: Focusing on the Unoist approach, The Japanese Political Economy, 2023/12/22

単著 Marx's Ideas on Work Organization: Reinvestigating the Conceptions of Corporation, the Division of Labor, and Machinery, Science and Society, 81(4), 2023/10, 475-501

単著 貨幣の変容論と現代貨幣理論 信用理論研究 40  2023/05  1-19

講義シュラバス 2023年度文系教養科目 経済学B 東京工業大学 2023/03

講義シュラバス 2023年度文系エッセンス7 経済学  東京工業大学 2023/03

単著 脱成長論のマルクス経済学的検討 大阪公立大学『季刊経済研究』41.1-4 Winter 2023/03 3-28
cf. 山川利和氏(大阪産業大学)による特集趣旨文

単著 Reconstructing Marxian Theory of Ground Rate: Based on Japanese Development of Marxian Political Economy, Capitalism Nature Socialism 34(4) 2023/01 119-138 

単著 日本马克思主义研究现状-以马克思主义经济学为中心  中国社会科学评论 2022年3期 2022/12

共著 with 柴崎慎也  什么是商业资本:日本学者对马克思主义市场理论贡献  国外理论动态 5 2022 20-31  (搜狐com  2022/11/30

学会報告 多様化する現代の労働とその行方 政治経済学・経済史学会秋季大会報告 2022/10/22

学会報告 「貨幣の変容と現代貨幣理論」 信用理論研究学会 2022/05/16

単著 「流通過程の不確定性」とマルクス経済学市場理論 経済志林 89(2) 2022/03 113-146

単著 Japanese Discourses on the Marxian Theory of Finance, palgrave macmillan, 2022
    Introduction to Japanese Studies of Marxian Theory of Finance, 2022/02/02
    Theorinzing Bank Capital: Neo-Unoist Approach, 2022/02/02

報告 「流通過程の不確実性」とマルクス市場理論 金沢大学政治経済学セミナー 2021/11/21

単著 資本による貨幣の変容ー現代資本主義像の再構築のために 季刊経済理論58(3) 2021/10 6-18

単著 With Shinya Shibasaki, What is commercial capital? Japanese contributions to Marxian market theory, Capital and Class, 41(2), 2021/07, 235-256 

共著 SGCIME編 マルクス経済学 市場理論の構造と転回 桜井書店 2021/03
   担当 はしがき、価値の知覚の比較学

cf. 第15回(2020)政治経済学・経済史学会賞受賞理由書(同選考委員会)2020/10/24

学会報告 経済学史学会第84回大会 セッション これからのマルクス経済学原理論 の司会。また「これからの地代論」を報告 2020/05/31

コメント これからの恐慌論研究のために 評論(日本経済評論社)217号 2020/02/23

単著 商品の同種性と商品債務 大分大学経済論集  71(2-4) 2019/11 1-37

リプライ 書評へのリプライ 季刊経済理論 56(3)  2019/10

共著 泉正樹、柴崎慎也、結城剛志と共著 これからの経済原論 ぱる出版 2019/10
cf. 書評 瀬尾崇 季刊経済理論 57(3)  2020/10
cf. 書評へのリプライ 結城剛志 季刊経済理論 58(2)  2021/07

講義シュラバス 政治経済学Ⅱ(立命館アジア太平洋大学 2019年度後期)

報告 資本主義的市場と恐慌の理論 制度的経済動学セミナー ポストケインズ派経済学研究会と共催 で報告 2019/06/29

単著 価値の知覚の比較学 「マルクス経済学の現代的課題」研究会報告書 2019/03

単著 資本の変容と「金融化」ー清水真志の「貨幣資本家」再考によせてー 大分大学経済論集 70(5-6)  2019/03  33-67 → 同一名称の論文が以下にもある 「2018年マルクス生誕200年記念国際シンポジウム 21世紀におけるマルクス報告集 第3巻」

共訳 結城剛志と共訳 マルチェロ・ムスト著 アナザー・マルクス 堀之内出版 2018/11
cf. Marcello Musto
cf. 書評 村上允俊 季刊経済理論 56(1)
cf. 書評 吉村信之 歴史と経済 247号 2020/04

WP 銀行業と資本―分化・発生論批判ー 政治経済学・経済史学会WP要旨 2019/12?

単著 銀行業と資本-分化・発生論批判ー 歴史と経済 61(4)   2018   1-17

単著 論点をめぐって 帝国主義論の盛衰ー宇野理論の視座からー 歴史と経済61(1) 241  2018/10   20-29

単著 From Classical Market View to Marxian Market View: Reinventing the Theory of Market Value, World Review of Political Economy, 9(3), 2018/10, 387-409

報告 第12回世界政治経済学会に参加して 季刊経済理論 55(1) 2018/04 68-71

単著 資本主義的市場と恐慌の理論 日本経済評論社 2018/04
cf. 書評 宮沢和敏 季刊経済理論 55(4)    2019
cf. 書評 村上弘毅 経済学史研究 63(1)    2021

単著 価値形態論における計算貨幣 季刊経済理論 54(4)   2018/01    55-67

単著 論点をめぐって 資本概念の現在 歴史と経済 60(2)   238 2018/01 35-43

翻訳 Translation, How has Marx's Capital been Re-read in the Process of Capitalistic Development (Michiaki Obata)→「資本論」150年記念シンポジウム報告集第1巻(Proceedings of Joint Project of Seven Related Academic Societies in Japan: K. Marz in the 21st Century, 2017/09/16) に収載。 

論説 価値の内在性と価値形態論の射程ー塩澤由典氏のマルクス価値論批判によせて 「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter 2期21号 2017/08

論説 価値の量的表現論 経済学論集 82(11)  2017/07  41-63

書評 伊藤誠『マルクス経済学の方法と現代世界』 政経研究 108 2017/06 78-85

単著 変わりゆくマルクス経済学:小幡道昭氏の「批判」三書をめぐって 経済学論集 81(4)   2017/03  21-40  (抄録)
単著 変わりゆくマルクス経済学:小幡道昭氏の「批判」三書をめぐって 経済学論集 81(4)   2017/03  21-40 (本文)

翻訳 Translation, The Uno Theory and Marx (Michiaki Obata) → Nobuharu Yokokawa, Kiichiro Yagi, Hiroyasu Uemura, Richard Westra ed., The Rejuvenation of Political Economy, Routledge, 2016/04 に収載。本書は日本の社会科学の政治経済学分野における貢献を広く世界に伝えたもの。 

cf. 経済理論学会第6回奨励賞授与(授与理由の説明) 2015/11/21

学位 資本主義的市場と恐慌の理論 学位取得2015/03/24  公開2016/08/09

共著 守健二編著『恐慌論の論点と分析』創風社 2014/11
     第3章 宇野恐慌論の展開

恐慌の両極性:市場における恐慌の基礎 季刊経済理論 51(2) 2014 65-76 (英文要旨)
恐慌の両極性:市場における恐慌の基礎 季刊経済理論 51(2) 2014 65-76 (本文) 

学会報告 経済理論学会第61回大会で「恐慌論における商業資本」を報告 2013/10/16
「恐慌論における商業資本」報告要旨(専修大学)

複数生産条件下での市場の無規律性 季刊経済理論  49(4)  2013/01  54-66 (英文要旨)
複数生産条件下での生産の無規律性 季刊経済理論  49(4)  2013/01  54-66 (本文)

学会報告 経済理論学会第60回大会で「市場における恐慌の基礎」を報告 2012/10/06 

報告 市場における恐慌の基礎 The Political Economy Workshopで2012/07/20

報告 複数生産条件下での市場の無規律性 The Politcal Economy Workshopで 2012/04/26


Major Writings of Ke Long

柯隆 Ke Long 氏の著述 1963年生まれ 中国南京市出身 1988年来日 愛知大学卒業後 名古屋大学大学院(修士)。長銀総研、富士通総研を経て2018東京財団政策研究所主席研究員。

柯隆 wikipedia
柯隆 webcatplus
CiNii 柯隆(著者)
CiNii 柯隆(タイトル)   書評 対談 インタビュー

抜粋

岐路に立つ中国の行方 内閣府経済社会総合研究所 workshop 2023/12/6

習政権が袋小路に入りつつあるという懸念 地政学ブリーフィング 2023/03/06

3期目の習近平体制 日本記者クラブ 2022/12/05


中国経済見通し 日本記者クラブ 2022/01/26


高度成長期を終えた中国の展望 月刊資本市場 2019/02   4-12



Major Writings of Kouhei Saito

斎藤幸平 さいとう こうへい 氏の著述 1987- 東大理二に入学後 フリーマン奨学金を得てウェズリアン大学、ベルリン自由大学 フンボルト大学で学位 2017大阪市大准教授 2022東京大学教養学部准教授

斎藤幸平 wikipedia
斎藤幸平 webcatplus
CiNii 斎藤幸平(著者)
CiNii 斎藤幸平(タイトル) 書評など

抜粋

動画 Liberty 2024/03/01


動画 斎藤幸平が資本論を解説 NHK 2023/07/18

cf.   濱田英次 書評 斎藤幸平「人新世の資本論」2020年 季刊経済研究 2022/03  108-114

動画 大越健介と斎藤幸平 2023/12/16           公開2023/12/16


動画 斎藤幸平さんに聞く 報道ステーション 取材2021/12/09 放送2021/12/29


論説 日本人が知らない「脱成長」でも豊かになれる根拠 東洋経済online 2021/12/02

誰もが必要とする電力・水道などを共用財産common化してゆくこと、貨幣や市場に依存しない領域を拡大することが、脱成長であり、貧困対策にもなるとしている。考え方は、ベーシックインカムよりベーシックサービスであると。仮に無償で供給すると、節約する動機が失われたり、無駄に使われるリスクがある。これに対して、医療や教育の無償提供という考え方は支持できる。

cf. 井上岳一 コモンズが開く地域の未来 日本総研 2021/11

市場経済の中でもある所までは、非金銭的経済は存在できる。それは理解するが、それには
限界があるようにも思う。医療・教育などをコモンズ(共有財)だと宣言することもわかる。ただ市場経済のもとでは、それらは提供するときに、金銭に換算する必要があるように思える。電力・騒動にしても、維持コストも更新コストも無償はむつかしい。労働の交換という形で金銭対価を払わないとしても、異なる労働間では合理的換算率が必要になる。

動画 Kohei Saito, Climate Crisis and Ecological Revolution, Futures of Sustainability, Universität Hamburg, 2021/02/24


論説 潤沢な社会とコミュニズム 季刊経済理論 57(2)   2020/07  6-18

cf.   伊藤誠 書評 斎藤幸平「大洪水の前に マルクスと惑星の物質代謝」2019年 経済学史研究 62(2)   2020  98-99

論説 「資本論」のエコロジーから考えるマルクスとエンゲルスの知的関係 季刊経済理論 53(4)   2017/01   40-50



Major Writings of Makoto Ito

伊藤誠 いとう まこと 氏の著述    1936-2023  東京大学名誉教授。いわゆる正統派との共同研究を進めた。同姓同名者が多い。1936年生まれ、経済学者という形で絞り込む。

伊藤誠 webcatplus
CiNii 伊藤誠(著者)
CiNii 伊藤誠(タイトル)

抜粋
単著 「資本論」と現代世界:マルクス理論家の追憶から 青土社 2023/09
共著 Japan’s secular stagnation and beyond, Routledge,  2023/05
論説 カール・ポランニー社会主義論 21世紀型社会主義の多様な可能性 高崎経済大学論集 64(2)  2022/01  1-16
書評 G.A.エプシュタイン著 MMTは何が間違いなのか 季刊経済理論 58(3)  2021/10 95-97
論説 日本資本主義の多重危機 日本学士院会報 76(1)  2021  79-99
書評 櫻井毅 宇野経済学方法論私解 2019年 季刊経済理論 57(3)  2020/10 71-73
論説 転型論争とマルクス価値論の意義と課題 季刊経済理論 57(4)  2020/04 56-
書評 斎藤幸平 大洪水の前に マルクスと惑星に物質代謝 2019年 経済学史研究 62(2)  2020   98-99
単著 マルクスの思想と理論 青土社 2020/01
同上書評 室井遥 経済学史研究 63(2) 2022/01  69
共著 21世紀のマルクス マルクス研究の到達点 新泉社 2019/12
論説 新自由主義の克服と二一世紀型社会主義の可能性 科学的社会主義 255  2019/07  28-37
論説 シルヴィア・ゲゼルの社会主義論と地域通貨の思想 季刊経済理論 51(4)  2015/01 58-69
単著 市場経済と社会主義(伊藤誠著作集第6巻) 社会評論社 2012/05

受賞 経済理論学会2015年第2回ラウトレッジ国際賞受賞 授賞理由書

動画 岩田弘の人と経済学 明治大学リバティタワー 2012/04/08収録





Major Writings of Kiyoko Imura

井村喜代子 いむらきよこ 氏 1930-2023。津田塾大学教養課程を履修後、慶應義塾大学3年次に編入。学部卒業後、大学院。在籍中に副手に登用。助手、助教授、教授。1986-1991年度の経済理論学会代表幹事を務めた。

井村喜代子 enpedia
井村喜代子 webcatplus
CiNii 井村喜代子(著者)
CiNii 井村喜代子(タイトル) 書評と所説への論評

抜粋
論説 「大戦後資本主義の変質と展開」に対する米田貢氏の書評へのリプライ 季刊経済理論55(2) 2019/07 81-83
単著 大戦後資本主義の変質と展開 有斐閣 2016/05
反論 「世界的金融危機の構図」に対する建部正義氏の書評への反論 季刊経済理論49(2) 2012/07 93-95 → 建部正義
単著 世界的金融危機の構図 勁草書房 2010/02
論説 現代資本主義分析の基礎視角 三田学会雑誌  89(4) 1997/01 554-567
論説 「20世紀末資本主義」についての重要な問題 三田学会雑誌 87(2)  1994/07 370-380



Major Writings of Tatebe Masayoshi

建部正義 たてべ まさよし 氏の著述 1944年生まれ 大阪市立大学卒 同大学院修士で飯田繁の指導を、その後、中央大学大学院博士課程で麓健一の指導受け その後は中央大学商学部に勤める。同姓同名者がいないので綺麗な検索結果が得られる。

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建部正義webcat plus
CiNii 建部正義(著者)
CiNii 建部正義(タイトル) 古希記念論文集掲載論文+建部正義書への書評

抜粋

論説 MMT(現代貨幣理論)批判再説 商学論纂 64(1・2)  2022/09  31-70

論説 21世紀型世界経済危機論再考 商学論纂 63(1・2)   2021/09    69-110

論説 マルクスは「比類なく困難な問題」を解決しなかったのか 商学論纂 62(1・2)  2020/09  75-120

論説 中央銀行デジタル通貨(CBDC)と民間デジタル通貨(libra)をめぐって Journal of Credit Theory 1, 2020, 5-17

論説 ビットコインは貨幣たりうるか 企業研究(中央大学) 32  2018/02 201-221

書評 大谷禎之介 マルクスの利子生み資本全4巻 季刊経済理論 54(3)  2017/10   98-101

論説 「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」について 日本銀行の「総括的な検証」を検証する 政経研究 107   2016/12   35-48

書評 小西一雄「資本主義の成熟と転換―現代の信用と恐慌」2014年 季刊経済理論52(2) 2015/07 110-112

リプライ 「21世紀型世界経済危機と金融政策」に対する米田貢氏の書評へのリプライ 季刊経済理論 51(3)  2014/10  101-104

参議院調査会参考人 2014/02/26


cf.  米田貢 書評 建部正義「21世紀型世界経済危機と金融政策」2013年 季刊経済理論 50(4)  2014/01   117-120

cf.  井村喜代子「世界金融危機の構図」に対する建部正義氏の書評への反論 季刊経済理論49(2)    2012/07   93-95


Major Writings of Wang Dongming

王東明 wang dongming 氏の著述 1963年生まれ  中国の廈門大学卒業後 東京大学大学院にて所定単位履修退学。日本証券経済研究所大阪研究所、摂南大学を経て大阪市立大学(現大阪公立大学)。中国株式市場の形成と発展の研究を完成させた(2022年)。なお同姓同名者は中国では多く、日本にもいるので年齢や専攻分野の違いで検索結果は振り分ける必要がある。

王東明 booklog
王東明 webcat plus
CiNiiで王東明(著者)
CiNiiで王東明(タイトル) 書評はこちら

Major writings of Koetsu Aizawa

相沢幸悦 あいざわ こうえつ 氏の著述 1950年生まれ 法政大学卒業後 慶應義塾大学大学院。日本証券経済研究所、長崎大学、埼玉大学を経て、埼玉学園大学に勤めた。相沢はドイツの金融制度についての歴史的な勉強からスタートし、現代の証券市場、さらには資本主義の在り方まで広く書いている。ここでは比較的最近でデータの取れるものを掲げ、読んだ感想も付けて置く。同姓同名者がいないので綺麗な検索結果がでる。

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相沢幸悦 booklog
CiNiiで相沢幸悦

論説 高度情報化社会における金融システム 季刊経済理論 58(2)  2021/07 48-62
 → この論説は面白かった。ただ冒頭で証券市場が資本主義の変革に役立つかと問題を立てたが、議論している中身は証券市場ではなく、株式会社のことであった。株式会社の性格のなかに、拡張的な資本主義の在り方を求めている点があるとの指摘は鋭い。株式会社の目的に社会的価値を取り込むことが解決の方向だという論旨も支持できる。途中でクラウドFの話をしているが、ネットを通じた資金調達の可能性の話と、様々な規制のもとに行なわれているクラウドFの話が混同されているように見える。また給与支払いのデジタル化の話も、面白いが、議論の流れからすると、なぜ話として入るのか、よくわからないと感じた。 
論説 現代資本主義と証券市場の深化 明大商学論叢 102(3)  2020/03 91-105
 → もっとしっかり書いて欲しいと感じる。

動画 消費税増税後の日本はどうなる 日刊ゲンダイ 2019/08/08収録


論説 資本主義の成長停止と近未来 熊本学園商学論集 22(2)  2019/03 109-137

             → いわゆる「定常状態」支持の議論。basic income導入を冒頭述べているが      本文でその内容が展開されていない。basic incomeは、さまざま社会保障制度に代えてbasic incomeを支給して、その代わり自助努力であとはやりなさい、という制度だと思う。私はそうした極端なbasic incomeには反対だ。しかし、社会のすべての人々に、ある生活水準を保証することは、近代社会の大きな目標だと考える。つまりbasic incomeをどのようなものと考えるかに議論の余地があり、この点が展開されていない。
論説 連鎖的バブル崩壊と21世紀初頭大不況 経済志林 82(3)  2015/03  143-189
            → 論文というよりは軽い「読み物」であるのは残念。

 

  


              

Major Writings of Yukio Tanie

谷江幸雄 たにえ ゆきお 氏の著述 1948年生まれ。横浜国立大学を卒業後、慶應義塾大学大学院。1978年に所定の単位を履修して退学。岐阜経済大学(その後、岐阜協立大学に改称)に勤め、学長も務めた。2017年退職。退職時の著述目録。社会主義経済論を専攻し、ロシアと東ドイツなど東欧の過去と現状を長年調査研究し、社会主義は神話に過ぎなかったとした。

谷江幸雄webcatplus
CiNiiで谷江幸雄

Major Writings of Meitetsu Haruyama

春山明哲 はるやま めいてつ 氏 の著述 1946年生まれ。東京大学工学部工学研究科(修士)卒 国会図書館勤務を経て早稲田大学台湾研究所客員上級研究員、日本台湾学会理事長を務めた。春山明哲webcatplus。同姓同名者はいないので、CiNiiで綺麗な検索結果がでる。著述で扱われているテーマは、図書館に関するもの(議会図書館、納本制度、電子図書館、公共図書館の役割など)、台湾に関するもの(霧社事件、先住民、後藤新平、靖国神社、戦前期台湾の図書館など)。

春山明哲 booklog
春山明哲 読書メーター
CiNiiで春山明哲

動画 台湾出兵 牡丹社事件(1871-74年)をめぐって 研究史からのレビュー 早稲田大学台湾研究所 2021/03/13



Major Writings of Motoaki Akagawa

赤川元章 あかがわ もとあき 氏の著述。1940年生まれ。1965年慶應義塾大学商学部卒。大学院に進学。博士課程の所定単位履修後そのまま商学部に勤めた。明治学院、帝京大学、千葉商科大学大学院でも教えた。論文執筆は一つのテーマについて長期間に追う独特のスタイル。若い時から追跡したテーマは、順に、リーフマンの貨幣学説、ヒルファーディングの経済学方法論、ドイツ金融資本と世界市場、ドイツ・アジア銀行、チェコの体制転換など。赤川元章webcatplus。同姓同名の執筆者がいないので、CiNiiで著者赤川元章で検索すると赤川氏に絞り込んだ綺麗な結果がでる。

CiNiiで赤川元章

Major Writings of Jun Shirota

代田純 しろた じゅん 氏。1957年生まれ。中央大学大学院中退後、日本証券経済研究所大阪研究所、立命館大学国際関係学部を経て駒澤大学経済学部(金融論)。経済学部長、副学長を歴任。執筆者に同姓同名者が存在しないので、本人に絞り込んだデータがCiNiiからもとりやすい。そこでCiNiiから目録を作らず2022-2023年分のみを記載

駒澤大学研究者情報 代田純
代田純 読書メーター
CiNii 代田純の検索結果

論説 ATMの役割の変化とその将来像 公共政策的観点からの考察を踏まえて 月刊金融ジャーナル 64(11) 2023/11  14-17

共編著 中島真志と共編著 デジタル化する証券市場 金融財政事情研究会 2023/10

編著 入門銀行論 有斐閣 2023/02

論説 Over banking in Japan 駒澤大学経済学論集 54(4)  2023/02 1-22

随筆 箱根駅伝と企業・大学 証券レビュー 63(1)   2023/01     1-8

論説 Profit and cost structure of Japanese banks 駒澤大学経済学論集 54(3)  2023/02  1-17

論説 金融のデジタル化とオーバーバンキング問題 証券レビュー 62(6)  2022/06   8-36

動画 金融のデジタル化とオーバーバンキング問題 日本証券経済研究所「資本市場を考える会」2022/05/10


単著 デジタル化の金融論 学文社 2022/01


Major Writings of Hiroaki Yanagi

栁啓明 やなぎ ひろあき 氏の著述目録 1989年生まれ 法政大学大学院後期博士課程在籍 政治経済研究所理事 早稲田大学歴史館非常勤嘱託 東京医療保健大学非常勤講師 学部時代に弁論部再建に貢献

論説 滝口宏の学知形成と大学の調査研究 十五年戦争期から八重山学術調査における「郷土史」の再編 早稲田大学史紀要 55  2024/03    63-83

論説 19世紀の戦争と先島諸島:日清戦争以前の八重山における開墾事業 政経研究時報 26(3)   2023/12   17-19

報告 19世紀の戦争と先島諸島 日清戦争以前の八重山における開墾事業 公益財団法人政治経済研究所大島社会文化研究室研究会 2023/09/30

報告 旧慣温存政策下における八重山の共同体―調査と開墾にみる「旧慣」強度 アジア民衆史研究会2023年第1回研究会 2023/07/02

論説 琉球・八重山列島の近代から東アジアの植民地主義を透視する 「境域」における資本主義の展開と共同性の葛藤 政経研究時報 21(3)   2018/12   12-15

論説 内地の西端地域 与那国村における民衆間対立 1924~1933年の「自治」に着目して 社会志林 63(4)  2017/03  175-189

共編著 知の史的探求:社会思想史の世界 八千代出版 2017/03
    担当 近代琉球の「境域」と政治文化 201-227 

Major Writings of Tadashi Sakamoto

坂本正(さかもと ただし)氏の執筆目録  1948年生まれ 九州大学大学院修了 熊本学園大学学長を経て現在、同大学名誉教授。同姓同名者複数以上あり。坂本正webcatplus

(熊本の幸福量最大化への挑戦)

cf.  熊本幹線道路の渋滞 西田親生 2024/04/12

論説 市民の交通の権利とステークホルダーの協働 熊本市のバス交通網の再編と公共交通基本条例 月刊自治研 771  2023/12  18-27

論説 進歩か退歩か 団塊世代の嘆き節 Kumamoto 43  2023/06 110-113 

論説 熊本の幸福量の指標化とAKH: AKH報告と韓国の幸福度問題 産業経営研究 42 2023/03/31   109-130

発言 トラックにおける取引環境・労働時間改善熊本県地方協議会 2023/03/14

論説 熊本の幸福量最大化への挑戦 日本の自治体による幸福度政策と熊本のAKH 産業経営研究 41  2022/03 1-26
論説 新型コロナ危機と社会崩壊の危機 Kumamoto  31  2020/06  92-95

参考人 衆議院地方公聴会 2020/02/14








講演 未来都市熊本の交通システム 熊本県のSDGs推進にむけてシンポ 2019/11/22

(預金者視点からの政治経済学)

論説 フーバー政権型ニューディールと「銀行の休日」問題 国家市場経済とニューディールの源流 海外事情研究 2022/03   25-47

論説 1913年連邦準備法と共和党主導の預金保証=保険条項論争 FDIC形成への源流(下) 熊本学園商学論集 26(1)  2021/11  1-70

論説 1913年連邦準備法と共和党主導の預金保証=保険条項論争 FDIC形成への源流(上) 熊本学園商学論集 25(2)  2021/03  19-88

論説 アメリカの通貨・銀行改革論争と預金保証=保険問題:1913年連邦準備法と預金保証=保険論争の序章 熊本学園商学論集 24(2)   2020/03/27

共著 詹向阳と共著 サブプライム金融危機と国家市場経済 蒼天社 2019/09

同上書評  相沢幸悦 証券経済研究 109   2020/03  105-109

論説 金融恐慌と国家市場経済の破綻 Kumamoto 26  2019/03 76-79

シンポ 産学金官の連携による創造・新規事業開拓支援を通じた地域活性化に関するシンポ 九州財務局 2013/11/18

共編著 羽鳥卓也ほかと共編著 経済学の地下水脈 晃洋書房 2012/06

論説 金融革新の破綻と政府による市場の再生 金融政策と金融行政の役割 信用理論研究 28   2010/02  109-140

論説 1988年金融制度改革とライフライン・バンキング グローバリゼーションと銀行の社会的責任 熊本学園経済論集 7   2001/03  205-223

共著 飯田裕康編 現代金融危機の構造 慶應義塾大学出版会 2000/04

論説 銀行恐慌と預金保険ー1933年銀行法とスティ―ガルの預金保険法案 証券経済学会年報 24   2000/03 69-83

論説 グラム=リーチ=ブライリー法の衝撃 グラス=シティーガル法の改正と銀行・証券・保険の統合化 海外事情研究 27(2)  2000/02 1-20

論説 1935年銀行法と公開市場操作 証券経済学会年報 34   1999/05  212-215

学位 金融革新の源流 九州大学経済学博士 1998/12/28

共著 岡本眞也、平岡賢司と共著 現代金融の諸問題 熊本学園大学産業経営研究所 1998/03

単著 1935年銀行法と証券引受拡大策 グラスによる資本市場振興策 証券経済学会年報 32 1997/05 103-111

単著 金融市場とガバナンス 証券経済学会年報 32  1997/05 380-388

単著 金融革新の源流 文真堂 1997/03
同上書評 小林真之 北海学園大学論集 45(4) 1998/03 125-131
同上書評 佐合紘一 経営研究 49(1)   1998/05  117-120
同上書評 小林襄治 証券経済研究 13  1998/05 133-139
同上書評 高山洋一 海外事情研究 26(1)  1998/09 185-190
同上書評 高月昭年 金融経済研究 16   2000/01 95-97
同上書評 飯田裕康 三田学会雑誌 92(4)  2000/01 909-912

論説 ターム・ローンの流動性と証券市場―資本信用と信用制度 海外事情研究 16(1)  1988/10 1-14

論説 資本信用と擬制資本信用-「貨幣資本と現実資本」論への接近 熊本商大論集 35(1) 1988/09 1-22

論説 ターム・ローンと信用論体系-資本信用範疇の展開 海外事情研究 15(2)  1988/07 1-17

単著 金融自由化・競争化時代における郵便貯金の在り方 アメリカのライフライン・バンキングの教訓 九州郵政局 1988/03

論説 レベニュー債の商業銀行引受と信用理論問題 海外事情研究 15(1)  1987/10 1-18

論説 資本信用とターム・ローン 熊本商大論集 34(1)   1987/09 19-39

論説 金融資本と独占-ヒルファディング独占理論の意義 岡山大学経済学会雑誌 14(3・4)  1983/02   949-969

共著 中島将隆ほかと共著 戦間期の通貨と金融 田中生夫先生還暦記念 有斐閣 1982/12

論説 「流通信用」と再生産 ヒルファディングにおける商業銀行機能の把握(1) 経済学研究 43(4)  1977/10   85-104

論説 金融資本と金融市場(2) ヒルファディング「独占形成」論の構造 経済論究 39 1977/03   1-24

論説 金融資本論の基本構成:金融資本と金融市場(1) 経済論究 38  1976/12  1-22


Major Writings of Hiroshi Okumura

奥村宏 おくむら ひろし 1930-2017 氏の著述目録  岡山大学法文学部卒 産経新聞記者 日本証券経済研究所。研究所在任中の1980年に「法人資本主義の構造 日本の株式所有」で大阪市大より商学博士取得。1984年に龍谷大学、1994年に中央大学商学部に移籍。2001年退任。ここでは1990年以降の業績をリストupした。

単著 資本主義という病 ピケティに欠けている株式会社という視点 東洋経済新報社
2015/06
同上書評 藤野光太郎 President 2015/07/13
単著 徹底検証 日本の電力会社 七つ森書館 2014/09

単著 会社の哲学 会社を変えるために 東洋経済新報社 2013/07

単著 パナソニックは終わるのか 東洋経済新報社 2012/12

単著 トップの暴走はなぜ止められないのか 東洋経済新報社 2012/05

単著 経済学は死んだのか 平凡社新書 2010/04

単著 徹底検証 日本の三大銀行 七つ森書館 2009/10

単著 徹底検証 日本の五大財閥 七つ森書館 2009/03

単著 世界金融恐慌:1929年世界恐慌は再来するのか 七つ森書館 2008/12

単著 会社はどこへ行く NTT出版 2008/01 

単著 会社学入門:実学のすすめ 七つ森書館 2007/10

共著 佐高信と共著 会社事件史 七つ森書館 2007/07

論説 株式会社とはいかなる存在か 危機とその将来 生活経済政策 126 2007/07  9-13

インタビュー 構成 根村かやの 聞き手 柴田研 なぜ今会社は誰のモノかが問題なのですか Tech総研 2007/04/19

単著 株のからくり 平凡社新書 2006/10

単著 株式会社に社会的責任はあるか 岩波書店 2006/06

単著 粉飾資本主義:エンロンとライブドア 東洋経済新報社 2006/03

単著 「まっとうな会社」とは何か 奥村宏の集中講義 継続可能な会社の条件 太田出版 2006/03
共著 岩井克人ほかと共著 会社は株主のものではない 洋泉社 2005/11

単著 会社は誰のものでもない 21世紀の企業のあり方 ビジネス社 2005/09

cf.     西淳 社会制度の変化と経済構造の変化 立命館経済学 54特 2005/04 161-174

論説 法人資本主義と株式会社 商学論纂 46(3)   2005/03  105-127

単著 三菱とは何か 法人資本主義の終焉と「三菱」の行方 太田出版 2005/01

単著 最新版 法人資本主義の構造 岩波現代文庫 2005/01

単著 会社はなぜ事件を繰り返すのか:検証 戦後会社史 NTT出版 2004/09

単著 判断力 岩波新書 2004/04
cf.     勝部伸夫 法人所有と法人資本主義―奥村・会社支配論の検討を中心にして 産業経営研究(熊本学園大学) 2004/03  81-109
cf.     勝部伸夫 会社支配論論争―西山・奥村論争ー 産業経営研究 23 2004/03  111-126

単著 会社をどう変えるのか ちくま新書 2003/12

論説 歴史に学ぶ過剰資本の整理 ロジスティックス 2003/10

共著 中尾茂夫ほかと共著 日本経済再生の条件 筑摩書房 2003/03

単著 エンロンの衝撃 株式会社の危機 NTT出版 2002/11


監訳 アラン・ケネディ著 株主資本主義の誤算 短期の利益追求が会社を衰退させる ダイヤモンド社 2002/04

単著 倒産はこわくない 岩波アクティブ新書 2002/01

単著 会社とは何か 岩波ジュニア新書 2001/06

単著 株式相互持合いをどうするか 岩波ブックレット 2001/04

単著 株式会社はどこへ行く 株主資本主義批判 岩波書店 2000/08

単著 translation by Douglas Anthony and Naomi Brown, Corporate Capitalism in Japan, Macmillan St,Martin’s Press, 2000

提言 会社本位主義と教育 日本教育政策学会年報 6   1999   72-77

単著 大企業解体:株式会社が変わる ダイヤモンド社 1999/11

単著 無責任資本主義 東洋経済新報社 1998/12

監訳 マーク・J・シャー著 メインバンク神話の崩壊 東洋経済新報社 1998/10

単著 株主総会 岩波書店 1998/03

単著 21世紀の企業像 同時代ライブラリ 岩波書店 1997/06

単著 総会屋スキャンダル:野村証券事件の構図 岩波書店 1997/09

論説 21世紀の企業形態 社会経済システム 15  1996/10  65-70

単著 無責任経営「銀行の罪」 講談社 1996/02

単著 法人資本主義の運命:株式会社の「死に至る病」 東洋経済新報社 1995/6

単著 会社本位主義「解体の時代」 社会思想社 1995/03

単著 解体する「序列」と法人資本主義 社会思想社 1994/12
       (類似した先行書「解体する「系列」と法人資本主義」1992/08あり)

cf.安田均 法人資本主義における形態と実態 経済学研究 59(5/6) 1994/06 133-148

共編著 内橋克人、佐高信と共編著 日本会社原論 全5冊 岩波書店 1994/03-1994/12

単著 日本の六大企業集団 朝日新聞社 1994/01

共著 佐高信と共著 揺れる銀行 揺れる証券 社会思想社 1993/11
        (同名図書の再版)

単著 大企業解体のすすめ さらば法人資本主義 東洋経済新報社 1993/10

cf.  三戸浩 パラダイム転換と新しい会社支配論 横浜経営研究 13(3)  1992/12 203-218

単著 会社本位主義は崩れるか 岩波新書 1992/11

単著 解体する「系列」と法人資本主義 社会思想社 1992/08

共著 佐高信と共著 企業事件史 日本的経営のオモテとウラ 社会思想社 1992/04

単著 株とは何か 朝日新聞社 1992/02

単著 証券スキャンダル 岩波書店 1991/10

共著 佐高信と共著 揺れる銀行 揺れる新書 社会思想社 1991/10

単著 法人資本主義:「会社本位」の体系 朝日新聞社 1991/06

単著 法人資本主義の構造 社会思想社 1991/02

単著 企業買収 M&Aの時代 岩波新書 1990/04

cf. 飯田裕康 書評 奥村宏「法人資本主義の構造:日本の株式所有」 三田学会雑誌 69(1) 1976/01 59-60

Major Writings of Satoru Yosida

吉田曉よしだ さとる 1933-2014 氏の著述目録  1955年東京大学経済学部卒 全国銀行協会を経て1985年から武蔵大学経済学部に勤めた。同姓同名者が複数以上いる。1980年以降で試作した。

cf. 斉藤美彦 内生的貨幣供給説への到達とその深化 吉田金融論の形成過程 大阪経大論集 74(2) 2023/07 1-20

論説 内生的貨幣供給と信用創造 季刊経済理論 45(2)  2008/07  15-25

cf.  吉川顕麿 吉田曉氏における「預金通貨」論の研究 金沢星稜大学論集 41(3)  2008/03 11-21

論説 決済システムからみた都銀と地銀 金融構造研究 27  2005/03 19-23

書評 川合研「アメリカ決済システムの展開」2002    福岡大学商学論叢 48(4)   2004/03 587-597

学位 決済システムと銀行・中央銀行 中央大学経済学博士 2004/03/23

論説 信用創造と信用貨幣―小林真之氏他の批判に答える 武蔵大学論集 51 (2)  2003/12  33-57

論説 インフレ・ターゲット論の虚妄 金融の現実無視、信用創造の「原理」直視せよ 金融財政 2002/06/06    2-7

単著 決済システムと銀行・中央銀行 日本経済評論社 2002/04
同上書評 斉藤美彦 金融財政事情 53(22)  2002/06/10  46-
同上書評 小谷野俊夫 国際関係比較文化研究 1(1)   2002 147-156
同上書評 木村二郎 武蔵大学論集 50(2)  2003/01 303-323
同上書評 松本朗 金融経済研究 19   2003/03 111-113

共著 山口重克ほかと共著 現代の金融システム:理論と構造 東洋経済新報社 2001/03

論説 電子マネーは新たな通貨か 武蔵大学論集 48(3)  2001/03 47-77

論説 電子マネーとナロウバンク 新しいマネー、新しい銀行か 国際金融 1059  2001/02/01  56-63

論説 金融ビッグバンについて 上 国際労働運動 28(8)  1998/08  14-25
   金融ビッグバンについて 下 国際労働運動 28(9)  1998/09   50-56
論説 オーバーローン論再考 東京経大会誌 207  1998/01  141-153

論説 ナロウバンク論批判 武蔵大学論集 42(4)  1995/02   1-21

論説 金融システムの安定性とナローバンク論 金融 559  1993/10   4-10 

論説 ノンバンクの金融システムにおける位置 金融 530  1991/05   4-10

解説 金融自由化と金融制度 経セミ 429  1990/10   8-11

論説 決済システム・準備預金および中央銀行 F.F.Famaのアカウンティングシステムの検討 武蔵大学論集 37(2-5)  1990/03 157-178

解説 MMCの経済学 規制金利から自由金利へ 経セミ 406  1988/11 40-43

コメント 金融研究会「金融リストラクチャリングの基本問題」1988/06/29でのコメント 金融研究 7(3) 1988/10 1-13

論説 支払決済制度をめぐる諸問題 リスクを中心として 金融 498  1988/09  4-11

論説 ペイメント・システムのリスクと銀行の本質 武蔵大学論集 35(6)  1988/03 25-48

書評 スプレーグ「銀行破綻から緊急救済へ」 証券経済 163 1988/03 167-180

解説 金融自由化と金融政策-窓口規制から市場操作へ 経セミ 382  1986/11 34-39

解説 金利自由化段階における公定歩合と預金貸出金利 国際金融 767 1986/06/15 2-8

論説 歩積み・両建て預金を考える 論集 現代の金融問題4(金融システム) 日本経済新聞社 1980/05 所収

論説 過剰流動性は再燃するか(橋本長雄と共著) 論集 現代の金融問題2(短期金融市場)所収 日本経済新聞社 1980/03   所収

 



The Bank in film

The Bank in film

 銀行を描いた映画を3本取り上げる。

The Bank (2001)

  The Bank 2001(Wikipedia)



 この映画の中でフラクタル幾何学fractal geometryを使い株価を予測することが紹介されている。自然界にみられるフラクタル(部分が全体と同じ形になる自己相似性self similarityを示す図形)現象と、経済現象におけるフラクタル現象は似ている(同じものではないか)という考え方があり、そこからフラクタル幾何学を用いて、経済現象を予測するという議論が行われることがある。映画のなかでは、フラクタル幾何学を用いた株価予測を紹介されている(trailerの画面はフラクタル現象を象徴している)。経済物理学という言葉が社会をにぎわせた時期と、この映画は重なっている。ただ株価の動きがフラクタルだとすると、そこには、平均とか分散などの従来的な考え方(標準偏差standard deviationの大きさや価格変動率volatilityでリスクを把握する考え方)による株価分析の妥当性を否定する主張が控えている。一見ランダムに動くものを予測可能なものとするこの分析法は、従来的な株価分析の正当性を否定する側面も有している。
 

   cf. chaos theory and investing

   cf. chaos theory and butterfly effect


The International (2009)


Tom Tykwer監督 邦題「ザバンク 堕ちた巨像」 クライブ・オーウェル主演

ナオミ・ワッツ共演 Guggenheim美術館のramp(上階に向かうスロープ)で展開される銃撃戦が圧巻。1991年に破綻したIBBCの事件がモデルとされる。映画では、(国際紛争や政情不安の原因になる)武器の国際的輸出の背後に、それを資金的にカバーする銀行が存在するが、実はこうした銀行の存在を、軍事産業や政府が必要としている、それゆえこういう銀行は無くならないのだというstoryが語られる。


The Banker (2020)



 不動産業者そして銀行による人種差別。どのように乗り越えたか。白人地域に空き家はあり黒人地域は密集している。そして黒人の中にも資産を保有している人がいる。そこにビジネスチャンスがある。ただ銀行が融資に応じない。そこで銀行を買収することを思いついた。しかし買い手が黒人と分かると、相手は応じない。そこでどうしたか。ーこの映画は、人種差別社会が、どのように覆されたかを、黒人側から市場競争の視点で前向きpositiveに描いている。どこまでこの映画が、事実と重なっているかが気になる所だ。

   La La Land Lucy




Stationary State 定常状態

Stationary State by J.S.Mill from Principles of Political Economy Book Ⅳ Chapter Ⅵ (1848)
John Stuart Mill, Of the Stationary State from Principles of Political Economy, 1848

Herman E.Daly, Beyond Growth: The Economics of Sustainable Development, 1996

Critchley,P., The Stationary State of John Stuart Mill, 2004 e-book

植田和弘 豊かさとJSミルの定常状態 農林金融2005/05 20-262~21-263
      ミルは利潤率が低下して人的資本物的資本が一定の状態に至るとしたが 
  しかしその状態は人間の心の進歩向上の停止は意味しないとした
樫本直樹 持続可能な社会についての一考察 J.S.ミル「経済学原理」における「停止常態」の議論を手掛かりとして メタフュシカ 40    2009    79-89

Peter Victor, Herman Daly and the Steady State Economy, 2009

前原直子 J.S.ミルの利潤率低下論と「停止状態」論 季刊経済理論 47(3)  2010/10 79-90

前原正美 K.マルクス「資本論」における歴史法則と資本主義社会に行方:J.S.ミルの2つの「停止状態」論との関連で 中央大学経済研究所年報 43  2012  323-347

Rich Howarth, Economic Growth and the Stationary State, Center for Humans and Nature, 2012/07/12

Gareth Gale, Critiques of Growth in Classical Political Economy: Mill's Stationary State and a Marxian Response, Published Online 10 Sep. 2012 

原田雄太郎 田中俊次 再生エネルギー社会への転換の意義と地域自給に関わる一考察 J.S. MillとH.E.Dalyの所論を手がかりにして 東京農大農学集報 58(3)  2013 149-158

ハーマン・デイリー「定常経済について語る」世界889 2014/08より転載(幸せ経済社会研究所)

松下和夫 変革の思想としての持続可能な発展 現代の理論4号 2015/03

早川行雄 定常状態経済と社会の再封建化 一橋大学フェアレイバー研究教育センター No.1852  2015/11/25  46-58

原田雄太郎 持続可能な社会への転換に関する研究 2015

広井良典 希望としての定常型社会 DIO(連合総研)2016/01  6-9

大森正之 経済学における定常状態と持続可能性 Symbolic Housing no.48 2017 07-14

根井雅弘 英語原典で読む経済学史 ジョン・スチュアート・ミル webフランス 2018/04/20  白水社

安井俊一 J.S.ミルの社会主義論とマルクス 三田学会雑誌 112-1 2019/04  3-14

Yue Xiao, John Stuart Mill and China: Peeking behind China's stationary state, CHOPE(Duke Univ.) Working Paper No.2019-21 

Yue Xiao, John Stuart Mill on China's Stationary State, History of Political Economy, Oct. 2021, 53(5) , 833-856 
    ミルは「原理」のほかに「自由論」で中国の定常状態について論じている。中国では「独裁主義despotism」により蓄積は抑制されて定常状態が生じている。ミルには「原理」において定常状態を望ましいものと捉える観点とともに、30年以上にわたる東インド会社勤務の経験から、中国の定常状態について論じるもう一つの観点が存在する。

Stationary State in Encyclopedia com
 ミルは定常状態が望ましいものでありうることを初めて提起した。マルクスにとって資本主義は成長せねばならないもので改革されえないものであったが、ミルは「経済学原理」において、生産の方法は変化できないことを確言したが、生産の分配は社会の法や慣習に従うものだとした。また利潤の低下の結果としての定常状態を陰鬱な状態ではなく、経済進歩の完美な結果と考えた。またミルは、社会は定常状態を選択できると考えた。そこで人々(労働者階級)が自発的に人口を抑える結果、賃金の低下はなくなる。そしてさらなる成長の必要もなくなる。定常状態は人の進歩の停止を意味しないとしたことで、ミルは量的成長と質的成長とを区別したといえる。 

Major Writings of Masa’aki Shimizu

 清水正昭(しみず まさあき)氏の著述目録。1948年生まれ。1978年慶應義塾大学大学院の所定単位取得。常葉学園富士短大を経て千葉商科大学。現在同大学院客員教授。同姓同名者あり。

論説 現代の金融危機とShadow Banking System サブプライム金融危機に関連して 季刊経済理論 58/04 2022/01 66-78

学位 金融システムの不安定性と金融危機 日米英のバブルの発生と崩壊 慶應義塾大学博士(経済学)2019/06/13

単著 金融システムの不安定性と金融危機 日米英のバブルの発生と崩壊 日本経済評論社 2018/03

論説 アメリカの金融自由化・証券化とS&L危機 千葉商大論叢 50(2)  2013/03 23-76

学会報告 イギリスの金融市場改革とSecondary Banking Crisis 金融学会2006年秋季大会 2006/09/10

論説 イギリスの金融市場改革とSecondary Banking Crisis わが国の「バブル」経済との比較研究という視点から 千葉商大論叢 42(4)  2005/03   61-122

書評 相沢幸悦 平成大不況 長期化の要因と終息の条件 2001年 歴史と経済 45(2)  2003/01  66-69

論説「バブル」発生の金融メカニズム 銀行行動の分析を通じて 千葉商大論叢 36(1)  1998/06 69-125

論説 現代資本主義論と宇野派恐慌論の射程 伊藤誠氏の所説によせて 千葉商大論叢 33(3) 1995/12  83-124

論説 信用制度と恐慌 三田学会雑誌 77(5)  1984/12   667-692

論説 恐慌論研究の現状と課題 三田学会雑誌 74(6)   1981/12  636-656

論説 金流出と利子率騰貴 宇野派恐慌論の一検討 三田学会雑誌 71(5)  1978/10 853-878

注目の投稿

Profile of Masaki Ina

稲正樹(いな まさき)  稲正樹 wikipedia 1949年生まれ 1973年北海道大学法学部卒 1977年北海道大学大学院法学研究科中退 1994年に北海道大学にて博士号授与。法学博士。 インド憲法の研究:アジア比較憲法論序説 北海道大学博士(法学)乙第4443号 1994...

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