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Safe Deposit Box Theft Case

貸金庫窃盗事件

2025年1月14日夜に今村由香里容疑者(46 東京都練馬区)がようやく窃盗容疑で逮捕された。ようやくと言ったわけは事件の概要を2024年11月22日に三菱UFJ銀行が発表してから、2ケ月近い時間が経っているからである。事件は、金融庁における元裁判官の、そして、東証社員の、それぞれのインサイダー取引事件とともに、職業倫理が希薄になっていることをうかがわせた。

今村はそもそも2013年には競馬などから破産状態となり、小規模個人再生手続きに陥っていたというが、その後も競馬、FXなどで多額の損失を作った。窃盗した金銭は、このような「投資」に消えたようだ。銀行側が彼女のこのような生活や性癖に全く気付かなかったのは不思議に思える。被害者は練馬、玉川の両支店で60人以上、被害額は現金が10億円以上と金塊が7億円以上とされる。この件で、彼女が窃盗していた時の、二つの支店の支店長は彼女の犯罪を防げなかった責任を厳しく問われざるを得ないだろう。

今村は2020年4月に練馬支店で営業課長になったことを契機に、窃盗を開始したとされる。そして支店長代理となった玉川支店でさらに犯罪を重ねた。発覚は玉川支店顧客の届け出による。一般に銀行は貸金庫の顧客から紛失の問い合わせがあっても、そうした問い合わせに行員による窃盗はあり得ないとして厳正に対処してこなかった疑いがある。つまり貸金庫をめぐる銀行員の窃盗の可能性があり得ないとしてきた銀行は、今回の事件により従来の姿勢を改め、問い合わせに真摯に対応すること、さらにまた貸金庫管理の厳重化を迫られることになった。

今村の手口は、客から預かっている貸金庫の予備鍵を借用する単純なもの。支店の管理職の立場を悪用したもの。管理職は不正をしないという前提を彼女はやすやすと破った。ところで顧客の信頼を裏切った銀行が、窃盗の被害者である、貸金庫の顧客に弁済することは当然だ。それと銀行は同時に今後、彼女に対して損害賠償の訴えを起こして民事的な責任をきちんと追及することが、事件の再発を防ぐうえでも重要に思える。

FNN 2025/01/15  今村容疑者 ギャンブルで借金返済に困窮か


ANN News 2025/01/14 元行員の女に逮捕状



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