放射線被ばく(radiation exposure dose)
宇宙飛行士について、ときに心配になるのは放射線被ばくだ。地上から離れるほど、多くの放射線を浴びることが知られている。地表の平野部に比べて、高高度(高度1万m)の飛行機上では100倍の被ばくになるとされている。
日本の平野部であれば年間の被ばく線量は2.1mSv(ミリシートベルト)とされるが、飛行機の乗務員は年間では2-4mSv、さらに追加の被ばくをしているとされる。宇宙ステーションに勤務する宇宙飛行士であれば、年間では300mSv、月面であれば420mSv被ばくすることになる。しばしば映画の中では、多年にわたり冬眠して宇宙を旅行する姿が描かれるが、被ばく線量の管理問題はどこに行ったのかと、突っ込みを入れたくなるところだ。
近年騒がしいのは、医療の検査における被ばくの問題だ。健康診断で一般的な胸部X線は被ばく線量が低いとされる一方、近年、多用されるようになったCT(computed tomographyコンピュター断層撮影)検査は被ばく線量が高いとされている。CT検査では、造影剤を飲む手間があるが、それ以上に被ばく線量の高さが問題になっている。
医療検査における被ばくの問題は、メリット(確定診断)とデメリット(被ばくリスク)の比較になるが、被ばく線量をできるだけ抑えた方が良いことは間違いないところだろう。子供(乳幼児)は感受性がたかいため、CT検査を実施する場合は、線量を適切に抑えることが必要である。
検査1回あたり 胸部X線 0.3-0.6mSv
腹部CT 5-7mSv
下腹部CT 3-6mSv
なお断層を撮影する方法として、MRI(magnetic resonance imaging磁気共鳴画像)もある。磁力を利用するMRIは被ばくを避けられ、骨の影響を受けにくいというメリットがあるが、CI検査が5-15分で済み一度に広い範囲を撮影できるのに比べると、検査時間が20分―1時間程度必要であること、大きな騒音などのデメリットがある。被ばくを避ける検査には、このほかエコー(超音波)検査などがある。
医療用語
autism 自閉症
bulimia 過食症
concussion 脳震盪
dementia 認知症
infection disease 感染症
interstitial pneumonia 間質性肺炎
menopause 更年期
osteoarthritis 変形性膝関節症
presbyopia 老眼
schizophrenia 統合失調症
subarachnoid hemorrhage クモ膜下出血
urinary stone 尿結石