Major Writings of Hitoshi Takagi

 高木仁 1931-2014(たかぎ ひとし)氏の著述目録。2002年に明治大学を退職。1991年以降で試作した。同姓同名者あり。

論説 日米金融制度の異同 金融構造研究 29 2007/05    32-36

論説 日米間金融制度の異同 証券経済研究 56 2006/12   1-29

単著 アメリカの金融制度:比較社会文化による問題接近をめざして 改訂版 東洋経済出版社 2006/06

論説 アメリカにおける金融制度の歴史的展開 明治大学社会科学研究所紀要 42(1) 2003/10  191-203

共編著 黒田晁生・渡部良夫と共編著 金融市場の構造変化と金融機関行動 東洋経済新報社 2001/03

単著 アメリカ金融制度改革の長期的展望 原書房 2001/03

共著 金融持株会社研究会編 日本の金融持株会社 日本証券経済研究所 2001/03
         担当 第1章 金融持株会社と金融再編成

論説 21世紀のリージョナルバンキング Regional banking 51(1)  2001/01  6-11

学会報告 「アメリカにおける連邦預金保険制度の成立-1933年銀行法による金融制度改革の一側面」金融学会2000年度秋季大会2000/11/04 予定討論が戸田壮一

論説 アメリカにおける連邦預金保険制度の成立ー1933年銀行法による金融制度改革の一側面  証券経済研究 28  2000/11  111-136

共著 宇沢弘文・花崎正晴編 金融システムの経済学:社会的共通資本の視点から 東京大学出版会 2000/11

書評 由里宗之 米国のコミュニティ銀行ー銀行再編下で存続する小銀行 証券経済研究 26 2000/07  137-144

論説 アメリカの1999年金融制度改革 Regional banking 50(5)  2000/05 10-15

論説 一勧/富士/興銀の金融再編計画への一理解 金融構造研究 22  2000/05  60-64

共著 高月昭年と共著 入門 日本の金融機関 東洋経済新報社 2000/04

論説 米国1999年金融制度改革の意義と問題点 日本経済研究センター会報 840 2000/02/15  24-27

論説 アメリカ1999年金融制度改革法 金融 635   2000/02 2-18

論説 グラス=スティーガル法、66年ぶりに改正 地銀協月報 474  1999/12  18-21

論説 総合金融サービス産業の方向を探るアメリカの金融制度改革法案 地銀協月報 472  1999/10  2-7

論説 1999年アメリカ金融法案の行方ー小さくなったグラス=スティーガル法改正の意義 月刊金融ジャーナル 40(6)  1999/06 93-96

論説 純粋銀行/資産運用銀行制度の構想ー金融システムの安全性確保を目指す新種預金の創設 明大商学論叢 81(3-4)  1999/03  289-304 

共著 黒田晁生・渡辺良夫と共著 金融システムの国際比較 東洋経済新報社 1999/03
   金融システムの国際比較分析 学内報告文書

論説 わが国の金融持ち株会社構想 金融構造研究 20   1998/05 54-59

共著 グラス=スティーガル法研究会編 業際問題を越えて 日米金融制度改革の研究 日本証券経済研究所 1998/01
         担当 第1章 業際問題と金融持株会社

論説 日本版ビッグバンへ向けてー信用創造付きナロウ・バンキングの構想 月刊金融ジャーナル 38(3)   1997/03   81-86

論説 わが国の金融持ち株会社構想 明大商学論叢 79(3-4)  1997/02  1-24

論説 グラス=スティーガル法改正の政治経済学 金融構造研究 18 1996/05 1-12

論説 アメリカ金融制度の歴史的展開 明治大学社会科学研究所紀要 34(1)  1995/10  145-154
論説 1991年金融制度改革法の成立過程-アメリカ金融システム安定化への模索 証券研究 113   1995/10   1-48
論説 アメリカ銀行産業衰退論の研究 金融経済研究 9 1995/07

紹介 カウフマン=モート 銀行業は衰退産業か 一つの歴史的見通し 明大商学論叢 77(3-4)  1995/02   17-44

紹介 D.C.ウィーロック 銀行産業は衰退中か? 一つの歴史的見通しからみた最近の傾向と将来の予測 明大商学論叢 77(2)   1994/12   99-128

学位 アメリカ金融制度改革の長期的展望:1930年代から1990年代へわたる金融機関市場の一側面 明治大学博士(商学)1994/07/25

論説 アメリカ金融機関市場の長期的観察 資金循環勘定に基づく1945年から1992年へ亘市場分析 明大商学論叢 76(3) 1994/03 29-50

論説 アメリカ合衆国における銀行・証券分離問題 明治大学社会科学研究所年報 33  1993/07  53

論説 アメリカ合衆国の信用組合産業 明治大学社会科学研究所紀要 31(1) 1992/10 63-83

共訳 ジェラルド・C.フィッシャー著 現代の銀行持株会社:アメリカにおける発展、規制、成果 東洋経済新報社 1992/09

論説 アメリカ貯蓄金融機関産業の危機問題ー1970年代からFIRREEA制定時(1989年)までにおける業界と規制枠組みの変化 明大商学論叢 74(3-4)  1992/03 85-112

論説 1993年銀行法と銀行持株会社規制ーアメリカにおけるファイアウオールの考え方の原点 証券研究 96 1991/07 41-95

論説 アメリカ合衆国における銀行破綻とその処理 明治大学社会科学研究所年報 29(2)  1991/03   269-280

共訳 立脇和夫ほかと共訳 アービン・H. スプレーグ著 銀行破綻から緊急救済へ 連邦預金保険公社理事会元議長の証言 東洋経済新報社 1987/12


Concussion

フットボール(ラグビー)による脳損傷リスク 

 たまたまConcussionという2015年の米映画をみた。Concussionは脳震盪という意味。映画はフットボールによって脳が損傷する可能性を指摘した解剖医の競技団体(NFL)との戦いの話であった。米国ではフットボール(英国ではラグビー)ではしばしば、生涯にわたり後遺症が残るような大けがをすることが知られているが、激しいぶつかり合いの繰り返しやタックルで、脳が損傷を受けるとの指摘は、想像できることだけに衝撃的だ。なぜ衝撃的かと言えば、激しくぶつかることが競技の見せ場になっており、そこに問題があるという指摘、脳に不可逆的ダメージを与えるという指摘は、フットボール(ラグビー)は禁止すべきだという指摘と同じであるからだ。問題は脳震盪を起こした直後だけではなく、脳が慢性的にダメージを受けていること(CTE:chronic traumatic encephalopathy 慢性外傷性脳症)が、かなり時間が経ってから精神障害が現われて判明することが多いことも悲劇的だ。プロ選手のように長期間競技を行った者だけでなく、若いときにごく短期間競技しただけでも、ダメージの悪影響は一生涯に及ぶ。つまり脳が受ける打撃による損傷の影響は不可逆的で、極めて高い確率でその人とその家族の人生を壊滅的に破壊する。
 私自身の考えは、このような残酷な「スポーツ」はそもそも禁止されるべきだというものだ。多分競技団体とか競技者の中には、さらにフットボール(ラグビー)ファンの中には、反対の意見もあるだろう。しかし、生涯にわたり影響がある、脳に損傷を与えるような競技は「スポーツ」の名に値しない。と思って調べて見ると、海外では多数の訴訟が起きていることがわかる。
 他方でこの問題に関連して、医学者でないトレーナーが、トレーニングによって損傷を避けられるからとトレーニングの重要性を強調する文章を発表したり、競技団体が、脳震盪の事故のあとについて、事故の影響は一般化できないので、競技者のプレイする権利について配慮すべきだといった指摘を、事故後の指針に書き込んでいる。しかしトレーニングによってリスクを低下させるとか、本人が事故の後も競技を続けたいと言っているといった指摘は、一生涯に渡る脳損傷のリスクという深刻な問題とはとても比較できない。本来はそもそも出すべき論点ではない。
 フットボール(ラグビー)と同様の印象が強いのは、ボクシングという競技だ。あれもスポーツというが、実態は殴り合って相手の体に損傷を与えるものにみえ、しばしば脳震盪を起こして倒れる姿が記憶に残る。ボクシングの場合についての脳震盪リスクはすでによく知られている。
 すべてのスポーツには肉体的負荷が付き物であり、行えばリスクは伴うものであり、リスクを避けていては競い合いが成り立たないという理屈も分かる。さらに危険を承知して本人が競技を望む場合はどうかという立論も分からないではない。だから意見は分かれるところだが、私自身は、誰であれこうした生涯にわたる不可逆的なリスクを取らせることには反対だし、これらの危険なスポーツの存在に反対だ。私自身の考えは、このような人の一生を破壊する「スポーツ」はそもそも禁止されるべきだというものだ。
 フットボール(ラグビー)やボクシングで、興奮する人もいるだろう。ただ、人が人を傷つける場面が見世物になっていることは否定しがたい。私自身は、人が人を傷つける姿を見ることが娯楽になっていることを見ていて痛々しいと感じる。

 子供のラグビー認めるのは児童虐待 英研究 CNN 2024/02/03
   Risk of degenerative brain disease CTE increases with longer rugby careers, University of Glasgow 2023/10/24 
   Risk fo chronic traumatic encephalopathy in rugby unions associated with length of playing career, Acta Neuropathplogica, 2023/10/04
 コンタクトスポーツによる脳損傷リスク WIRED 2023/10/03
   Head injuries: Nearly 300 rugby players suing over brain damage, BBC 2023/08/31
  How football raises the risk for chronic traumatic encephalopathy, National Institute of Health 2023/07/11 
   New BU study finds tacke football at young age raises risk for brain decline later, The Brink, 2023/03/06
   Risk of brain disordes more than twice as high rugby players, Cosmos Magazie, 2022/10/05
 40代で認知症も 元ラグビー選手100人以上が訴え SAKISIRU 2022/07/27
 頭部損傷の元ラグビー選手Gが統括団体提訴 AFP    2022/07/25
   What to know about CTE in football, The New York Times, 2022/07/05 
 ラグビー選手 1シーズンでも脳に悪影響 NewsWeek日本版 2021/09/15
 接触型スポーツと脳疾患発症リスクAERA dot. 2020/02/03  
 タックルが原因で死亡 8ケ月で4人 仏学生 AFP    2019/01/08
   高校生ラグビー選手における脳震盪受傷リスク 早稲田大学卒論 2013

   autism   Baumol's cost disease   bulimia   bullshit job capital flight 
      China as a dystopia  choke point   coffee and urinary stone  concussion 
  dementia   digital Leninism   hysteresis inclusive marketing 
  infection disease interstitial pneumonia  job type employment  
  market Leninism   menopause  osteoarthritis  peer pressure
      presbyopia  schizophrenia subarachnoid hemorrhage 
  US-China decoupling Z-generation  



 

 





Major Writings of Hisahiko Saito

 齊藤壽彦氏の著述目録 1945年生まれ。1968年慶應大学経済学部卒 大学院に進学し、1974年に千葉商科大学。現在同大学大学院客員教授。公益財団法人政治経済研究所代表理事。点数が多いので、リポジトリで原文にアクセスできるものを主体にして1981年以降で作成した。(斎藤寿彦 齋藤寿彦など同音異字の別人がいる)
論説 金融機関と借り手企業の信頼関係の構築 政経研究時報 26-4   2024/03  10-13

論説 日本の大学における研究水準低下の要因 政経研究時報 26-3   2023/12   15-16

論説 日本銀行の「量的・質的金融緩和」の導入に関する一考察:2%の「物価安定の目標」を中心として 千葉商大論叢 61(1)  2023/07 1-36

書評 「中小企業金融の経済学 金融機関の役割 政府の役割」 中小企業支援研究(千葉商大)10   2023/03   42-43
論説 近年における政策金融の役割:日本政策金融公庫の活動を中心として 千葉商大論叢 60(2)  2022/11  1-55
論説 不換制下における貨幣の一般的受容性の根拠に関する一考察 政経研究 118  2022/06  3-26
論説 信頼、信認、信用の基本構造(Ⅰ):金融論の核心 千葉商大論叢 59(3)  2022/03 1-31
論説 バブル経済崩壊以後の不良債権問題期における金融検査の変革 千葉商大論叢 58(2) 2020/11 1-61
論説 新型コロナウイルス感染と金融機関の事業に対する金融支援 政経研究時報 23(2)  2020/10  8-11
書評 村本孜・内田真人共編著「アベノミクス下の地方経済と金融の役割」 中小企業支援研究(千葉商大)7 2020/03  54-55
論説 地域金融機関の事業性評価融資推進の背景(Ⅰ):金融環境および金融機関業務の変化を中心として 千葉商大論叢 57(1) 2019/07 1-52
報告 財政赤字をめぐって 政経研究時報 22(1)   2019/06   9-13
論説 地域金融機関の事業性評価融資(Ⅱ):事業性評価融資推進方策 千葉商大論叢 56(3) 2019/03  1-42
論説 地域金融機関の事業性評価融資(Ⅰ):事業性評価の仕組みと評価視点 千葉商大論叢 56(2)   2018/11  1-34

パネラー 横浜学「横浜と金融」2017/11/22 より


論説 中小企業金融の現状と課題 中小企業支援研究(千葉商大)4  2017/03  2-9

論説 日本財政の持続可能性に対する信認の構造―財政構造の健全化、財政健全化制度、財政健全化目標を中心としてー 千葉商大論叢 54(2)  2017/03  1-27
論説 地方創生における地域金融機関の役割と課題 CUC view & vision 42 2016/09 38-44
論説 日本銀行のマイナス金利政策とその影響―副作用を中心としてー 千葉商大論叢 54(1)  2016/09 1-27
論説 アベノミクス約3年の評価:第一の矢(大胆な金融政策)を中心として 政経研究 105 2015/12 19-35
論説 近年における日本の金融政策と財政ファイナンス 千葉商大論叢53(1)  2015/09 17-39
単著 近代日本の金・外貨政策 慶應義塾大学出版会 2015/01
同上書評 建部正義 政経研究 105   2015/12    122-129
論説 日本銀行券に対する信認問題:日本銀行の無制限的発行との関係を中心として 経済学論究(関西学院大学) 68(1)    2014/06    51-85
論説 無制限的発行下における日本国債の消化構造 千葉商大論叢 51(1)  2013/09 19-40 
論説 近年における日本国債発行:信用と財政信認の視点から 政経研究 100  2013/06  44-59
論説 東日本大震災発生後1年間における金融上の対策:金融機関の被災企業向け貸出を中心として 政経研究 98 2012/06    25-40
論説 地域密着型金融推進政策 千葉商大論叢 49(2)  2012/03   21-40
書評 熊倉修一「日本銀行のプルーデンス政策と金融機関経営-金融機関のリスク管理と日銀考査ー」2008年 歴史と経済 51(4)    204号 2009/07 
論説 債券信用概念について 三田商学研究 49(6)   2007/01   51-75  
学位 近代日本の金・外貨政策 金本位制下の在外正貨を中心として 慶應大学博士(商学)2006/03/03
論説 イギリスにおける一元的金融監督機関の成立と金融検査・モニタリング 千葉商大論叢 42(3)  2004/12  65-110 
論説 貨幣、金融政策と社会的信認 政経研究 81   2003/11  27-40
論説 日本銀行の銀行保有株式買入 千葉商大論叢 40(4)   2003/03  49-106
単著 信頼・信認・信用の構造:金融核心論 泉文堂 2002/12  その後 改訂版2007/11 3版2007/11が出されている。
論説 貨幣・金融における信用の重要性 政経研究 73   1999/11   3-11
論説 日本銀行考査の成立 創価経営論集 23(2)   1998/11    107-125
論説 郵便貯金資金自主運用の歴史、現状、課題 千葉商大論叢 35(1)   1997/06  127-172
論説 国際信用の崩壊過程-国際環境の悪化と対英米貿易の減少・途絶 千葉商大論叢 30(3)  1992/12  67-104
論説 公信用について 千葉商大論叢 30(1)   1992/06   177-190
論説 日本の銀行の国際金融業務構造とその変化 千葉商大論叢 29(2)   1991/09  15-39
論説 日本の金融自由化の進展と個人利用者 1 千葉商大論叢 29(1)  1991/06  103-124 
論説 The Origins of Japanese Specie Abroad 千葉商大論叢 25(3・4) 1988/03  1-34
論説 日清戦争以後における横浜正金銀行の資金調達ー準備的考察 金融経済 216  1986/07 35-71
論説 日清戦争以後における横浜正金銀行の外国為替業務の発展と信用 三田商学研究 28(6)   1986/02 43-75
論説 横浜正金銀行の本来の外国為替銀行化過程 三田商学研究 28(5) 三田商学研究 1985/12  66-83
論説 1980年代前期における郵便貯金資金運用論議 千葉商大論叢 23(2)  1985/09 66-83
論説 厳重な外国為替管理期における外国為替資金証券の発行 千葉商大論叢 22(1) 1984/06  253-269
論説 厳重な外国為替管理時代の外国為替資金証券 千葉商大論叢 21(3)  1983/12  299-315
論説 外国為替銀行の成立 国際連合大学 HSDRJE-88J/UNUP-489 1983
論説 外国為替銀行の成立 IDE Working Paper 1983
書評 田中生夫「戦前戦後日本銀行金融論策史」(1980)   岡山大学経済学会雑誌 13(4)   1982/03 281-298
論説 金本位制下の在外正貨 国際連合大学 HSDDJE-68J/UNUP-388 1981 
論説 金本位制下の在外正貨 IDE Working Paper 1981


注目の投稿

Profile of Masaki Ina

稲正樹(いな まさき)  稲正樹 wikipedia 1949年生まれ 1973年北海道大学法学部卒 1977年北海道大学大学院法学研究科中退 1994年に北海道大学にて博士号授与。法学博士。 インド憲法の研究:アジア比較憲法論序説 北海道大学博士(法学)乙第4443号 1994...

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